House Of Flying Daggers with Takeshi Kaneshiro

   


 ここでは、ロンドン映画祭に出席した金城武さんのインタビューを書いています。 
 ロンドンの雑誌などに載っていたものを、自分のページに残す目的で適当にまとめて
 いるだけですので、これが全てではないですっ。 m(_ _)m

 


   Q&A session at the London press conference.


あなたはどうしてHouse of Flying Daggersに出演したのですか?

チャン・イーモゥ監督が、この役をやりたくないか? もちろんYesであって欲しい、
と僕に言ってきたんです。 それは僕にとって衝撃でした。 
なぜなら、彼が僕に映画の出演のオファーをくれるとは思ってもいなかったから。 
本当に驚きました。


あなたは「HERO」のファンでしたか?

僕ですか? え~っと、僕は彼が好きだから、彼の映画が好きで沢山観てました。
でも、チャン・イーモゥが僕に話をくれるなんて思ってなかったです。
僕はこの仕事のオファーをもらった後に「HERO」を見ました。 
その時、ちょうど公開された頃だったからです。 「HERO」 は好きですよ。


映画のどんな部分が気に入ったのですか?

この映画の魅力は、まず第一に、チャン・イーモゥという監督であること。
2番目には、ストーリーに引き付けられました。 
それというのも、これは情熱と愛の話だからです。  
僕にとって、House of Flying Daggers はまさにラブストーリーなんです。


中国大陸の映画制作者との仕事は初めてですか?

はいそうです。


あなたは失敗するんじゃないかと心配だから、最初はこの役を引き受ける
ことに不安だったと言っていましたが、 監督はどんなふうにあなたを安心
させてくれましたか?


これは僕にとって初めての時代劇映画で、初めての中国大陸の映画だし、
このように偉大な監督や共演者だったので、すごくプレッシャーでした。
僕は古代の民族衣装を纏う映画をやったことがないし、古代の設定だったので、
衣装を着てどう歩いていいかさえもわからなかったんです。
すべてが僕にとっては分からないことでした。 だから僕には監督のアドバイスが
必要でした。  それで、僕はいつも監督に尋ねました。 
どうすべきか、どんな動作でどれくらいの速さで話したらいいのか僕はいつも聞いてました。
監督はたくさん助けてくれたと思っています。
彼は、監督をするにしても演技を教えることにしても、彼が求める感情のポイントを
おさえるのがうまいです。監督は演技ができますから。 
時々僕に演じてみせてくれました。


初めての武侠映画ですか?

いえ。 前にちょっとやったことがあります。


それでは、あなたが過去にやった作品と、この映画の違いはなんですか?

すべての監督が違いますよ。 チャン・イーモゥは映画の中でどういうことを伝えたいのか
について、とても根気強く情熱的だと思います。
僕たちが仕事をしていた間、彼は朝一番早く起きて天気を見て、映画のことを考えて、
最後に寝たでしょうね。 その日にした事やしたい事について考え直したりするでしょうから。 
毎日がそんな感じでした。  彼はいつも隅っこに座って映画のことを考えていて、
口を開くといつも映画のことを話しています。 彼は偉大です。


沢山の人たちがあなたは恋愛ものの主役というイメージを持ってますが、
あなたはどんな役が好きですか?


実際、どんなのでもやりたいです。僕はやった事がないことをやってみたいんです。
もちろん僕たちの仕事というのは誰かが僕に目をつけて、何かをするようにと話がきて、
ヒーローになりたいとか、恋人になりたいとかは聞いてくれるわけじゃありません。
したいことがいつも出来るわけではありませんが、僕は今までやった事がない事を
やってみたいんです。 そうすることで僕は自分自身に挑戦できる。コメディーでも何であっても。


あなたはHouse of Flying Daggersの成功や話題性が、より多くの扉を開くと思いますか?

役者として、芸能界にいる者として、僕は自分の映画が人気があって欲しいし、
僕の映画を沢山の人に見てもらいたいです。
僕の演技をみんなが気に入ってくれたら、僕は次の役柄へのより良い機会を持てるだろうと思う。 
House of Flying Daggersも例外ではありません。
でも僕は自分は演技する事と、この映画に集中したいと思ってました。 
チャン・イーモゥや、チャン・ツィィーの評判があるので、たぶんそれがより国際的にしている
と思います。 それは良いことだけど、僕はそういうところをあまり強調したくはありません。
もし国際的ヒットにはならなくても、僕はいつも通りやるようにしたいと思います。


あなたはアイドルとしてスタートしたんですか?

ええそうです。


じゃあ、あなたはどのようにしてそこから打破したのですか?

偶然です。ええ、たまたまですね。 僕は学生だった時、自分は何をすべきか、
どんな大学に行こうかも考えてませんでした。 歌手や俳優になりたいとは思っていません
でした。  全然そんな考えを持ってなかったです。
でも、僕はある人にに頼まれたので、ただ始めました。 彼らは「君は歌手になりたいんだろ」
と言ったんです。 それで、僕は「そっか、やってみよう」と思ったんです。
何だか分からないけど、僕はただ箱を開けて飛び込もうと。


それは台湾でのことですか?

はい、そうです。ホンの始まりはモデルとしていくつかのCMに出て、
そしてポップシンガーを始めて、それから俳優をやり始めて。。(笑)


あなたは本当に歌手として有名でしたか?

わかりません。  ( と遠慮がちに彼は頭を振るが・・中国や日本での人気は明らかだ。)


あなたが俳優になると決めたとき、俳優として人々にきちんと認めてもらうのは
難しかったですか?

ええ。 歌を歌っている時は、僕はアイドル歌手でしたが少し曲を描けました。
ほんの少しですけど、僕は何曲か曲を描いて、みんなに聴いてもらいたかったんです。
でも、どんな曲を描いたかということよりも、(説明する良い言葉を考えながら一息つき)
いわゆる1つのパッケージ(商品?)なんだということに僕は気がついたんです。
最初は、僕は歌手以外の時間に時々役者をやっているような感じでしたけど、
始めると僕は、映画製作の全てに興味を持って、演技やそのすべてが好きになったので、
次々に機会がありました。 だから僕は芝居に惹かれて、音楽に戻らず遠ざかったのです。


ポップスターと俳優の接点をどう見いだしましたか?

たまたま映画の仕事を始めたのですが、それはクリエイションなんだと気づきました。
曲を描くのも映画の中で演じることも、何かを作り出す過程です。
それに過程というのはとても面白いと思います。 演技することに限らずに。
ディレクティングやカメラワーク、映画や夢を作る新しいテクノロジー、どれも僕は関心を
持ちましたし、それはとても面白いです。


ハリウッドへ行く気はありますか?

いや、僕はハリウッドに行く気はありません。


じゃあ、あなたの次のプランは何ですか?

僕は特にプランは持っていません。 僕のプランは待つことです。 
もしアジアで良い役があればやるでしょう。 ハリウッドや他の国で良い役柄があるなら、
気に入ればもちろんやると思いますが。


あなたの基盤とするところはどこですか?

台湾と日本です。


あなたには祖国より国際的規模でファンがいますか?

基本的に僕にはファンクラブがありません。  でも以前よりはアジア圏外の人から、
より多くの手紙をもらっていることに気がつきました。


あなたの仕事をプランニングするどなたかがいますか?

はい。僕にはいつも僕の仕事を手助けしてくれる事務所の人がいます。
今僕は台湾の事務所を使っています。  やることに関して考えることができるけど、
それも本当にたまたまそうなってるだけです。
役柄に興味をもつ限り、なんの映画かとか、誰が僕に出演して欲しいと思うかとか、
どの国の作品かなどは問題ではありません。


あなたはどこで外国語を学びましたか?そして何ヶ国語話せますか?

僕は台湾で生まれて、台湾で育ち、母は台湾人です。 だから僕は台湾語が話せます。  
僕の父は台湾に住む日本人で、僕は日本人学校に行きました。 
チャイニーズスクールには全く行ってないんです。  だから僕は日本語を話します。 
それに台湾ではみんな中国語も話すので、僕は日本語の話し方を学びました。 
その後、僕はアメリカンスクールに行きましたが、二年半しか行ってません。 
だから僕の英語は下手なんです。(笑)
そして、そのあと香港では沢山の映画があったので、僕は仕事のために香港へ行って
しばらく暮らしました。 そして香港映画をいくつかやってみました。
長い間香港にいたので、僕は広東語を習わなくてはなりませんでした。
中国語を話すと、広東語で話せって言われるでしょうから。 
中国語に関しても僕は少し話せるだけです。


あなたは映画スターであるために、もしくは特種な役をこなすために武芸を学ぶ
ことは必要だと思いますか?

いえ、僕はそう思いません。 誰もがジャッキー・チェンになりたいわけではありません。
ジャッキー・チェンはジャッキー・チェンで、ジェット・リーはジェット・リーです。
自分であればいいと思います。


なるほど。 でも、あなたは前に武侠映画を撮ったことがあると言ってましたが、
そういった場合や特定の映画のために武芸を学ぶことは役に立つと思いましたか?


いや、それは特定の映画のためですから。 僕は俳優の仕事を続けるために武芸が必要
と考えるより、ひとつの映画のために何が必要かを自分自身で準備することが大切だと
思うのです。 僕は僕でありたいし、ひとつの映画のために自ら準備するのみです。


House of Flying Daggersの準備にはどのくらいかかりましたか?

これには一ヶ月くらい剣の使い方の基礎を練習しました。
僕たちは基礎だけ練習しました。 というのもアクション監督がその場でシーンや詳細を
アレンジするから、僕たちはどんな事をしたら良いか分からなかったので。
だから僕たちは基礎しかできませんでした。 毎日僕たちは起きたら現場に行って、
脚色したアクションの振り付けをみました。 それはすばらしい光景でした。
そこで練習して、それからやるんですよ。


あなたは弓矢の達人に見えましたよ!

ええ、いや、そ、それはCGで、(笑)  どう言おう?  少しはやりました。
コンピューターエフェクトは有用です。でも最終的にどう使っているかは想像になります。


雪の中の戦いは監督よりも役者にとってチャレンジだったように思えますが・・・
雪はいっそう挑戦的ではなかったでしょうか?


わりと楽しかったです。 実際とても良かったです。 
とても寒くて疲れましたけど、雪には本当に何かがありましたね。
それに、ストーリーとはドラマです。 もし開いたドアを通って行くなら、それは劇的にならない。
でもドアが閉ざしていると、それは思わぬチャレンジ、劇的なものになるでしょう。
だから雪が降って大変だったとしても、本当にドラマに役だちました。
もちろん雪は不意のものだったのですが、素晴らしい贈り物でした。
歩こうとする時でさえ、雪は僕の邪魔をしました。 歩くことさえもがドラマチックでした!


チャン・ツィイーをどう思いますか?良い女優だと思いますか?

はい。 最初に会った時はアクションが出来る人だというイメージを持っていましたが、
一緒に仕事をした後は、演技もすごく上手いと思いました。
彼女もアンディー・ラウも、2人ともとても自分に厳しいんです。 
彼らはさっきのテイクより更に良くしたいと、常に完璧を目指していました。


映画を鑑賞した人の反応はどうですか?

おわかりのように、僕は聞くのが好きじゃありません。
たぶんみんなとても優しく礼儀あるので悪くは言わないでしょうが、本当のところは
どうなのかわかりません。
僕はただロンドンのような場で映画を紹介できただけで嬉しいです。
ここに来たことは誇りに思っています。





  だいたいこんな内容だったようです。
  相変わらず武ちゃんらしい受け答えだったね~♪
  武ちゃんの控えめなところがイイわけだけど・・・
  文化が違うから変に勘違いされないか? と、ちょっと心配。
  ロンドン映画祭の大舞台に立った武ちゃんは、なぜか日本式に「お辞儀」をしてました。
  その「お辞儀」もまた、ヤケに深々と・・・ 
  まるで卒業証書をもらう時みたいに、指の先までピンと脇にぴったりくっつけて・・・
  なんてお行儀が良くて礼儀正しいの? とナデナデしたくなっちゃうけど、
  「それ、欧米で通じるのかい!?」 と、なにげに笑ってしまう私だった。
  プラピが深々と「お辞儀」をしたら・・・ とか想像すると。。。。 (*_*)!!