「ＴＡＲＺＡＮ」舞台挨拶　レポート



’９９．１２．１８．「ＴＡＲＺＡＮ」の舞台挨拶が東京日劇プラザにて行われました。

スペシャルゲストは三カ国語吹き替えの快挙をなしとげた「金城武」さんのみ。

整列させていただけなかったため早いかたは１３日から有楽町界隈をうろうろする状況を３日間続け、

実質的に整列するのは１７日からとなり、特に寒かったこの日、朝から長蛇の列を作るがその場に座ることもできない

ファンは「金城武」を見たいがために、必死の努力を惜しまなかった！　

夜になりビルが閉まる頃、係員に誘導され吹き抜け通路側に移動させられやっと座れる状況に・・・

その後日劇さんの寛大な配慮を被り、１８日ａｍ．２：００頃、ビル内９階のスペースに入れてもらうことができ、

ａｍ．３：００前にはなんと！　劇場内の座席にゆっくりと身を落ち着けることができました。　

日劇さんには連日問い合わせ等が殺到し大変ご迷惑をおかけしたにも関わらず、この暖かい日劇さんの待遇に

私達は感謝の意を忘れてはいけません。



というわけで、この「ターザン」日本語吹き替え、すっごく良かったですねー！　何度も涙を誘うシーンがあり、

また笑いありでテンポも良くアニメーションの域を脱したとでもいうような、まさにディズニー映画の大作と

言われるにふさわしいものでした。

当日は上映された後に舞台挨拶が行われたわけですが、７００人近いファンが詰めかけた会場、

そして我らの「金城武」は、どんな様子だったのでしょうか？　その様子を詳しくお伝えします。



今回の舞台挨拶では司会の女性が気を遣い、たくさん感想を述べたり相づちをうったりとトークがとぎれない状態

でしたので、質問内容がわかる程度に省略してお伝えします。　

武ちゃんのトークに関しては、一字一句逃さずにお伝えしていきましょう！

なお、トーク内容以外はレポート作成のDolphinが勝手に思ったことや、感じたことを書き記しているだけですので

武の様子などをお伝えするにあたっても個人的な感情で書かせていただいていることにあらかじめご了承ください。



写真は禁止と言われ、後ろ指刺されても必ず撮ってくることを前提に行って来てますので、規則をきちんと守った

かたには非難されてもいたしかたないと思いますが、　どうぞ寛大な目で見て下さるようお願いします。

　こちら別ページに様々なショットをご紹介させていただいていますのでどうぞご覧ください。

司会＞さてみなさんお待ちかねだと思います。

　　　スペシャルゲストをお招きしています。　準備のほうは・・・

　　　よろしいでしょうか？　お待たせいたしました、ターザンの

　　　吹き替えを担当されました金城武さんです！　皆様大きな拍手

　　　でお迎えください！



拍手！！武が現れると・・

　　　　キャーーッ！！　かっこい〜



武は出てくる時からもう、すでに笑顔、笑顔・・



司会＞まずは待っていたファンのみなさんに一言、お願いします。



タケシ＞おはようございます！　よくこんな朝早く起きて・・・

　　　　映画に来れますね。（ニヤニヤしてる・・呆れてるのかな？）

　　　　よろしくお願いしまーす！（そして小声で・・）どーも！



いっせいに拍手！　（あまりにカッコイイのでＤｏｌひんは

もうこの時点で金縛り状態。。）



なにが「よくこんなに朝早く起きて・・映画〜」じゃーっ！

わかってるくせに〜！もう、いやん♪　イジワルぅ。。

映画のためだけだったら朝８時半からの上映なんて観に来るわけない！

武こそ、こんな朝早いのに全く目の充血もなく、黒い瞳を輝かせて、

なんでこんなにスッキリした顔してるんじゃ！　

司会＞まず金城さん、ターザン・・この作品を最初にご覧になってどのように感じましたか？　

　　　　一番最初の印象などを教えてください。



タケシ＞エッ？感動？？　・・・したところですか？　（あまりに司会者が早口なので・・・武ちゃん？？？か？）



司会＞そうですね、最初に映画をご覧になって。。。



タケシ＞僕は・・あ〜　ターザンがぁ、、、　あ、まず・・赤ちゃんのターザンがすごくかわいくてぇ・・

　　　　　そのカワエ、かわいらしさにぃ感動したってゆーか、子供の頃のターザンのほうがなんかいいなあと思ったんですけど。。

　　　　　え〜とぉ〜〜　シーン的に感動したのわぁ〜　ターザンがお父さんの服を着て、あのぉ、お母さんゴリラに別れを言う

　　　　　ところかな？　が、一番なんかジーンときたなぁ。　



武は右に左にとマイクを持ち替え、考えながら話してくれている様子。。　まだちょっと緊張気味かな？？



司会＞なんか思わず私もあのシーンでは涙してしまったんですけど。



タケシ＞うん。。　（うなずく）



司会＞今回のターザンというのは今までみなさんのもってたイメージは荒々しくて雄叫び声をあげるようなターザンだったと思うん

　　　　　ですけど、やっぱり今までのターザンとは違う気がするんですが、どうでしょう？



タケシ＞そうですね。僕も見た時は今までのターザンの印象ってゆーのは、もう・・まあ、ハダカの筋肉マンが叫んでるぅ。。

　　　　　う〜ん。。　今回はもうちょっとあのぉ〜〜　原作書いた人がぁ、ズ（じ）ぶんの息子があの・・スケートボードを・・・

　　　　　スケボーやってる姿を見てぇ、それをターザンのイメージにしたんですよぉ。

　　　　　だガ（か）ら、むかス（し）のただのマッチョマンな、、そういうイメージじゃなくて、モちょっとネコみたいにスラ〜とコやって

　　　　　グルグル動けるようなターザンの印象・・・　作ったんですよ。



と、言いながら右手でスラ〜っとグルグルをジェスチャーする武。。。

司会＞さて、今回初めてアフレコのほうに挑戦されるということで、

　　　　しかも日本語だけでなくなんと！北京語広東語と・・・



武、デヘヘ・・・と照れくさそうにうなずく。。



司会＞三カ国語に挑戦ということですけど、それぞれに苦労された

　　　　点とか、ありますか？



タケシ＞あの〜　やっぱりオリジナルのぉ・・・

　　　　　なるべくオリジナルの英語の意味をそのまま吹き替えでも

　　　　　そういうニュアンスでしゃべりたいんだけど、やっぱりあの、

　　　　　国の言葉の違い。。。　あの、だガら別のジョークで別のしゃ

　　　　　べりかたでぇ、ゆー時もあるしぃ、それがまた香港語北京語

　　　　　日本語になると、すごいまたこの３つだけでもちょっと違って

　　　　　ところが、はじめはなんとなく・・あ、ヤダなって思ったんです

　　　　　けど、でもなんかしょーがないなって。。。



司会の「しょうがないな？？」と驚いたようにあげあしをとる言い方で

会場はドッと笑いの渦。

司会＞あの、印象に残ってるセリフなんかありますか？　ご自分で・・・



タケシ＞ぼくですか？？　僕はあの、まあ、言葉ってゆーか・・・ゴリラの言葉。



司会＞ゴリラの言葉！！



タケシ＞う〜ん。。あのぉ、なんてゆーのかな、サ（しゃ）べってるってゆーか・・　ね、見ましたよねぇ？？



と、会場のみんなを伺う武ちゃん。　みんながうなずくと・・・



タケシ＞なんだっけなぁ〜　（会場笑いどよめく）　えぇっとぉ〜〜　（武ちゃん上向いて思い出すようなそぶり・・）

　　　　　ウッ、ウッ、イィ・・・・（間があく。。）　　エッ、ウゥ〜〜〜　ってやつ。。（会場のみんなも拍手！！）

　　　　　が、いツ（ち）ばん印象に残ってた。　　でも簡単ですよね。。　　（会場また、ドドッ！！と笑う）



何か変なこと言った？って感じの照れ顔で・・・いきなりウホッ！！　と咳払いをする武。。。（気合いを入れ直したのかな？）



司会者は質問を一時中断しここで撮影に関しての注意を促してたが・・・

その間を使って武ちゃんは・・・　会場のファンに向かって腰の位置で可愛く手を振ってくれて、ニコッ！！

会場からは思わずキャーーーーーーーッ！！　の黄色い声。。

（さすが洗練されたスターなのだ！　このタイミングがまたエラくいい！！）

司会＞なんかこうやって金城さんに登場していただいて

　　　ターザンの表情と金城さんの声が重なってくると

　　　ターザンと金城さんが同じふうに見えてきたりとか

　　　ありません？？　ねぇ！



タケシ＞そうですかぁ？ん〜〜　そうゆー人もいるけどぉ〜

　　　　ん〜　もっとほかの人に似てんなぁとも思うし・・



司会＞他の人。。　たとえばどんな人に？



タケシ＞あのぉ友達とかでいるしぃ〜



会場はいっせいに大笑い！！　（友達って誰だよ）



タケシ＞あのでもやっぱりあのぉ〜　これはいつもその声を

　　　　やってる俳優さんの顔をちゃんと撮っといてビデオで

　　　　で、後で描く時にそれ、ちょっと表情まねして描いて

　　　　るからぁ、どっちかってゆーとやっぱりもともとの

　　　　ボーカルやってる人達に似てくるんですよ。

司会＞ふむふむ。。　あの、ターザンのキャラクター自体で金城さんと通ずる部分ってありました？

　　　　金城さんと共通している部分とかありました？？



タケシ＞あぅ〜ん。。ただひとつぅ・・なんとなくゴリラのせガ（か）いと人間のせガ（か）い。。（だんだんタケシ語になってきた！）

　　　　　自分が一体どっちの生き物なんだろうなってゆーところがぁ、、まあたぶんその、僕がもってるその育った文化。。　

　　　　　台北で育っていろんなところで仕事してるってゆーような。。　そうゆーところがちょっと似てるかなーって思うんですよ。



司会＞ターザンの声を担当されましたけど映画の中でお好きなキャラクターとかありますか？



タケシ＞この中でですか？　　これですね！　（と、自分の左下におすわりしている大きなタークのぬいぐるみを指さす武。）

　　　　　ん〜〜　やっぱりあの〜　ターザンの友達だしぃ・・　すごくぅ。。。



この時、会場にいたお子ちゃまが急に何か叫んだので、一瞬シ〜ン・・・・

武は、へっ？？　って感じで・・・目が点。。。。　　この時の武の顔は全くの「素」がでていた！

初め何が起きたのか理解し難かった武の「点」の目は、だんだん潤んだ優しい瞳になり、フッっと笑うことで気持ちを切り替え

る。。　ほんの一瞬のできごとだったが、大スターの揺れる心をかいま見たような気がした。



司会＞あそこで小さなお子様が手を振ってらっしゃるんですよね。。　（笑・・）　



タケシ＞あのぉ、友達関係がすごくよくてぇ、あとやっぱりこのキャラクターが出してるセリフとかってゆーのがすごく

　　　　　おもしろいと思うんですよね。　どのバージョンででも。。　　だからすごく好きなんです。



司会＞ジェーンとの恋愛、お母さんとの親子愛も感じる今回の作品になるんですけど・・

　　　　金城さん自身で、どんなところに愛を感じましたか？



タケシ＞そうですね、やっぱりお母さんがぁ〜　ずっとターザンに与えてる愛ってゆーのはすごい大事だと思うんですよね。

　　　　　あのぉ〜　自分がずっと仲間はずれだな〜と思っていたけど、やっぱりお母さん、支えていたってゆーのが

　　　　　あったからぁ。。。　



司会＞う〜ん、そうですね。　あの金城さんはディズニー作品っていうのは、、今までやっぱり何本か・・・・



タケシ＞はい。　ほとんどみてますよね。



司会＞今までどんな作品が好きだったんですか？



タケシ＞あぅ〜ん・・・　けっこう。。。　好きでぇ、、、どれ見ても泣くぅ。。。

　　　　　簡単に泣かせてくれると思うんですよね。　　　ディズニーのものは。。。　



すぐ泣くんだから・・・　ドラゴンボール読んで泣くやつはディズニーも泣けるに違いないと思うが。。

確かにファイナルファンタジーは泣いても納得。。　でも普通、ゲームじゃ泣かないと思うけど・・・

どうやらラブロマンスものもしかり、動物もの、お母さんものに弱いらしい。。　　

母をたずねて三千里とかも泣けるかい？？　あ、フランダースの犬か？？　ハチ公物語とかは？

きっと全部泣くんだ！　たて続けにビデオ３本見たら・・・　涙と鼻水で武の部屋は花粉症をかくまった状態になるだろう。

すいません、よけいな事書きすぎました。



司会＞今後またこういうディズニーアニメというのはこれからもたくさん生まれてくると思うんですけど、またこういった声の

　　　　　お仕事の依頼が来たら積極的に受けていきたいと思いますか？



タケシ＞あぁ、もう、ん、そーゆー話きたらやっぱり喜んでやると思いますよ。



司会＞実際にお芝居をそれてるのと声をするのは役者さんとしての作業として違ってくるんですかねぇ？

タケシ＞う〜ん。。これの場合はやっぱりオリジナルを守らなきゃ

　　　　　いけないって気持ちがあると思うんですよ。　

　　　　　だからなるべくあの〜はず〜〜れたくないしぃ。。。

　　　　　で、もしも新しい１つの新しいものを作ってもらってそれに

　　　　　吹き替えやるのならまた違う話だと思うんですよね。

　　　　　たぶん、自分がオリジナルになれるからぁ〜

　　　　　う〜ん。。例えばその口パクの部分とかもセリフも自分に

　　　　　あわせられるから・・・　　全然違うと思いますよ。



と、言いながら右手で口パクをやって見せる武。。



司会＞そうですね。また是非ディズニー作品でも金城さんの声を

　　　　聞けるチャンスがあればいいなあと思っています！

　　　　そて、ここでマスコミのかた、フォトセッションのほうを始め

　　　　たいと思います。　

　　　　どうぞカメラマンのかた、前のほうにお願いします！



報道陣、舞台中央にかけよる。

武は事前に打ち合わせをしてあったのか迷わずタークのぬいぐるみ

に近づき、それを左にしながらかかんでタークと同じ視線になる。

ものすごいフラッシュの中、武は数回まばたきをしただけで

「こっちを向いてくださ〜い！」の撮影隊の手の合図に、

右を向いては「はい！」左を向いては「はい！」と小さく返事

をしている武。。　撮られる側のプロフェッショナルな姿を

私達に充分魅せてくれた！

大好きなお友達タークとのツーショットに会場からは

「かわい〜〜い！」の声も。。。

会場から発せられる歓喜ともため息ともつかぬ声。。

遠い世界にいる武をただただ見つめているだけで幸せを

感じざるをえない私達であった。



司会＞マスコミのかたありがとうございました〜！



ここで武が立ち上がったところ会場の中の１ファンが武に

プレゼントを渡しに舞台に駆け寄り、会場からはおおきな

どよめきが・・・・

武はごく自然にプレゼントを受け取り、小さいながらもしっかり

とした声で「ありがとう！」と言っていた！



司会＞プレゼントをお持ちのかたはのちほど出口のほうで

　　　　スタッフのものが預かりますので、金城さんには必ず

　　　　渡しますのでどうぞプレゼントのほうは出口のほうで

　　　　お渡しください！！



もう司会者も早口で慌てている。。　警備の人達が舞台中央

にかけより防護体制に必死になっていた。

武はそのプレゼントの袋を両手で抱くようにしてたたずみ、

会場のファンに満面の笑顔を送り、マイクとプレゼントを持って

いるにも関わらず可愛く手を振ってくれたりした！

ゴキゲンだったんだぁ〜　この日の武ちゃん！

　←　見よ！このおもいっきり笑顔！！

うぅ〜〜〜〜　ステキーーッ！



しかし・・えぇ〜なぁ〜〜　プ、プレゼントときたかぁ！

あん！　私もできる事ならそんなこと・・してみたい。。

けど・・絶対できない。。。

何はともあれ、武ちゃんに受け取ってもらえたプレゼント♪

それはそれは幸運だったね！

でも、あとで武が「何かなぁ〜？これ。」と思ってニヤけ

ながら開けてみていると思うと・・

はっきり言ってムカつくぅ〜〜！

（アレ？？　嫉妬している自分の心を素直にあかしたか？？）

しかたネェ〜〜　そうよ羨ましすぎるのよぉ〜〜〜！！

司会＞それでは今日スペシャルゲスト金城武さんをお招きしました。　

　　　　こんなに沢山のみなさんが集まってくれました。　

　　　　もう一度ですねぇここでファンのみなさまに一言、それから

　　　　これからターザンをご覧になるみなさんにメッセージのほう

　　　　お願いいたします！



タケシ＞えっとぉ、、、日本語バージョンも観て欲しいし、オリジナル

　　　　　も観て欲しい。。ってゆー気持ちですね。

　　　　　何回でも観てください！（うんうんとうなづく武。）

　　　　　よろしくお願いします！



司会＞はい、ありがとうございました！おなごり惜しいんですけど

　　　　ここで金城武さんとはお別れの時間となってしまいました！



エェーーッ！！　といっても無駄な抵抗だとわかっているが。。



司会＞え〜、皆様もう一度大きな拍手でお送りください！

　　　　スペシャルゲストは金城武さんでしたぁ〜〜！

　　　　ありがとうございました〜〜！！



武は深く頭を下げ、にこやかに、そして静かに退場していった。







　　　　　　ターザンの舞台挨拶はこれでおしまい！

こうして興奮の幕も閉じてしまったわけですが、「ターザン」本当に感動の映画でした！

そしてこの素晴らしいディズニーの映画において３カ国語の吹き替えをみごとにやってのけた「金城武」さんは

今や私達の想像を絶するほどアジアのスターとして知名度が高まったことでしょう。

歌手、俳優、モデル・・・様々な経験をものにし、２０００年を前に、更にまた一歩違ったジャンルに挑戦しながら

全ての仕事にベストを尽くす金城武さん。　

枠にこだわらない柔軟な彼が選んでいくもの・・・それが全て成功していく。。

それは飛び抜けた才能と彼の育ってきた環境、人並み外れたルックスの良さ、運・・・

それだけではない何かがあることを私は確信している。

大成する為のレールを敷かれてその上を歩かされているスターとは明らかに違うものを感じとれる。

彼のかもしだす雰囲気。。　凛とした中に見いだせるフワッとしたもの。。

言葉では表現できない彼の魅力はこれからも新しい挑戦をする度に人々の心を揺らしていくことでしょう。

彼に拍手を送るファンとして、いつまでも彼の成長を見続けていきたいと思う。

そして、彼のおかげで輝いていられる私は心から彼に「ありがとう！」を言いたい。